牛肉の話

世界で一番美味しい食べ物は、日本の黒毛和牛肉です。
黒毛和牛の成育は遅く、およそ枝肉重量450kg位に到達するまでの飼養期間が生後約30ヶ月かかり、褐毛和牛の約24ヶ月、交雑牛(黒毛和牛と乳牛の一代雑種(F1)が大半)、或いはホルスタイン(肉用乳牛)の約20ヶ月と比べても長期間です。その分コストもかかりますが旨みが増しています。

牛肉の等級

卸売市場において食肉の公平な価格形成と公正な取引がなされるよう「格付け制度」で規格が等級(歩留まり等級と肉質等級)で設定されています。

  1. 歩留まり等級とは、枝肉から出来る部分肉の量が標準より良いものを「A」、標準を「B」、劣るものを「C」と区分されています。
  2. 肉質等級とは、「脂肪交雑」「肉の色沢」「肉のしまりときめ」「脂肪の色沢と質」等以上4項目について判定し、等級の最上質を5とし順次4、3、2、1と区別されます。
上記の1.と2.を連記してA-5(最上質)からC-1までの、15段階の表示となります。
小売販売の際にも「格付け規格」の表示がなされれば、消費者はより解かり易く選別、判断が出来るところですが、現在残念ながらその表示義務は無く、殆どの小売店ではその表示がないまま販売されています。
輸入牛の等級は、アメリカでは最上級からプライム、チョイス、セレクト、アングレードとなっていますが、プライムでも国産牛のB-3以下B-2程度でA-3以上の物は、ほとんど出現しない様です。
豪州では、牧草だけで生育したものをグラス、穀物を与えた日数が100日から120日をショトーグレイン、150日前後をミドルグレイン、200日以上をロンググレインと日数で区別しており、日本企業の指導で稀にA-5に近い上質なものも出現しているようです。日本のA-3と豪州のA-3と同等級で味の比較をした場合、豪州産は輸入肉特有の味が感じられ、和牛の味ではない感じです。

牛肉の部位とメニュー用途

  1. ヒレ
    英語でテンダーロインと呼称されるように部位の中でも一番柔らか(テンダー)な肉です。ステーキ、焼肉用。
  2. ロース
    背骨の両側に付いている肉で、首に近い部位をカタロース或いはリブロースと呼称し、脂肪交雑が多い部位。腰に近い部位をサーロインと呼称します。柔らかいので前者はすき焼き、しゃぶしゃぶ、焼肉用に最適。後者はステーキ、焼肉用。
  3. モモ
    モモ肉は、シンタマ、ウチモモ、ソトモモ、ランプ等、4個の部位に別れます。ヒレ、ロースよりも硬いのが特徴です。
    「中心の部分」は割りと柔らかいので、上質のランプ(A-3以上)の中心の一部はステーキ、焼肉用にも使用できますが、周辺のスジを丁寧に除去し、硬いのであまり厚くならないように注意を要する必要があります。用途はすき焼き、しゃぶしゃぶ、煮込み、炒め物、ローストビーフ用など。
  4. バラ
    バラ肉は、前バラ、トモバラに別けられます。脂肪が多いですが、量的に少ない脂肪交雑の部分(三角バラ)はカルビ用に最適な部位であると言えます。
  5. カタ
    カタ肉は、一部に「ミスジ」という脂肪交雑が顕著で柔らかい部位があり、焼肉用に適していますが、大半の肉質は硬い部類に属します。しかし、A-4やA-5という上質なカタ肉は、脂肪交雑部分が多くスジを丁寧に除去すれば柔らかいので、すき焼き、しゃぶしゃぶ等にも適しています。
  6. スネ
    スネ肉とネック肉は、硬い部位に属しています。特にスネ肉はアキレスに接続した肉で、ゼラチン質が豊富です。
    角切りにして圧力釜で約60分煮て柔らかくするとカレー、シチュー用に最適です。或いはミンチにしてハンバーグに適しています。

こだわりの銘柄牛

現在の和牛は、日本古来の純粋な原種(山口県萩市沖の見島の見島牛が原種といわれ天然記念物指定)ではなく、明治時代から肉量の多い外国種との交配により品種改良が続けられて、黒毛和種、褐毛和種、日本短角種、無角和種の4種類があります。
地域別に神戸牛松坂牛米沢牛飛騨牛福岡牛鹿児島黒牛伊万里牛佐賀牛等々多くの銘柄牛が存在していますが、これらは等級によっても区別されています。
例えば佐賀牛は、A-5、B-5或いはA-4の中でも最上のもので脂肪交雑度がマーブリング7以上とされ、同様な飼養を行っていてもA-4でマーブリング6とかB-4、A-3では佐賀牛と冠することはできません。
松坂牛の等級は、雌のA-3以上とされ、雌雄でも区別されています。概してメスの方が、オスより肉質がキメ細かで柔らかいからです。
福岡牛の等級は、黒毛和種ではなく交雑種或いはホルスで等級はB-2以上とされ、牛種でも区別されています。

交雑種

乳牛がミルクを出し続ける為には、妊娠状態を継続させる必要があります。そこで乳牛のメスに黒毛和種の種をつけて良質な牛肉を生産することができ、これが交雑種となります。
交雑種の等級は、B-2程度が多く出現しますが、稀に黒毛和牛に負けないようなA-4以上という優れた等級も出現します。

牛肉の味

  • 「脂肪交雑」・・・脂肪交雑はキメ細かく多い方が良
  • 「肉の色沢」・・・色は濃くなく(赤黒い色ではなく)浅い鮮紅色が良
  • 「肉のしまりときめ」・・・きちっと締まってキメ細かいほうが良
  • 「脂肪の色沢と質」・・・脂肪の色は、白色が良、黄色は劣る

以上のように見た目で肉質等級4項目の判定基準がなされており、見かけだけで判定され、実際の味覚とは無関係です。すなわちA-5の方がA-4より味が濃く美味しいとは言い切れません。とはいえ、B-2よりもはるかに美味しいのは確かです。
訳の解からない話になりましたが、美味しさを科学的な測定によって現す方法が試されています。オレイン酸(不飽和脂肪酸)の含有量が多いほどコクがあって美味しいと云われており、既に一部の食肉市場では評価基準に組み込まれています。妙な話ですが「一番オレイン酸量が多かったのは黒毛和牛より交雑牛だった。」という話も聞きました。
美味しさの基準とは機械の測定では不十分であり、不可解なものだということでしょうね。

生産者は、価格が高くなるように、飼養結果が「A-5」と高い評価を受けることが目的ですから、より霜降りになるように運動不足、浅い肉色、白い脂肪にするために飼料をビタミン不足にさせているようです。浅い肉色、真っ白い脂肪の牛肉は、色が薄いように味も薄い感じがします。それでも元来、黒毛和牛肉自体の味が世界一美味しいので、味が多少薄くなったとしても目立たないのかもしれません。
昔、すき焼きの芳ばしい香りがあたり一面にただよって、お隣さんがすき焼きをしていると解かったものですが、現在の牛肉では、あまり香ばしい風味を感じられません。今後は昔のような風味が強い牛肉を生産してほしいところです。前述のオレイン酸の測定を評価基準に採用することは、今後、見かけから味覚を重要視した価値観の変化をもたらすことになりそうです。

▲このページの先頭へ

豚肉の話

豚の種類

大昔、「いのしし」を家畜にして豚になったということです。改良が続けられ今は、大ヨークシャー種(白豚)、バークシャー種(黒豚)、ランドレース種(白豚で優れた加工用の豚)、デュロック種、ハンプシャー種等があります。
日本で食用にされている豚は、病気に強い様に約8割が、「交雑種交配様式」で複数の品種を掛け合わせた「交雑種」です。但し「黒豚」の肉と表示が出来るのは、国産、外国産を問わずバークシャー純粋種の豚肉だけです。輸入のバークシャー種も「黒豚」と表示が出来ますが、原産国表示で区別されています。

豚肉の等級

極上、上、中、並、等外と肉質、脂肪の厚さなど5段階で区別されます。黒豚の方が、成長が遅くその分時間がかかりコストアップになりますが、肉質が良好で生肉用(ここでは、加工用ではないと言う意味)に適しています。黒豚が白豚よりも美味しいという方もいますが、「並」の等級の黒豚もあれば、「上」の等級の白豚もありますから、黒豚の等級が上で白豚が下の等級とは限りませんので誤解しないようにして下さい。

豚肉の部位とメニュー用途

  1. ヒレ
    英語でテンダーロインと呼称されるように部位の中でも一番柔らか(テンダー)な肉です。一口カツ、焼肉用には赤身で最高の部位。
  2. ロース
    背骨の両側に付いている肉で首に近い部位をカタロース、輸入物に関してのみポークカラーと呼称し、脂肪交雑が多い部位。腰に近い部位を普通、ロースと呼称します。柔らかいので前者はすき焼き、しゃぶしゃぶ、焼肉用に最適。後者はとんかつ、焼肉用に最高の部位。
  3. モモ
    モモ肉は、牛肉同様、シンタマ、ウチモモ、ソトモモ、ランプ等、4個の部位に別れますがウチモモだけ分離する場合が多いです。ヒレ、ロースよりも硬くなります。「中心の部分」は割りと柔らかいので、上質のランプの中心の一部はとんかつ、焼肉用にも使用できますが、周辺のスジを丁寧に除去することで、焼き豚、すき焼き、しゃぶしゃぶ、煮込み、炒め物、ローストビーフ用など多様なメニューに利用出来ます。
  4. バラ
    バラ肉は、脂肪が多いですが、豚肉の脂肪の味がわかる方(豚肉好きな方)には美味しい部位です。ラーメンの焼き豚、キャベツロール、焼肉など。
  5. カタ
    カタ肉は、薄切りにして、すき焼き、しゃぶしゃぶ等にも適しています。

銘柄豚肉

個々の養豚場で独自の飼養方法と規格(例えば「上」「中」)を定め、より良い豚肉の生産が行われ、数多くの産地銘柄豚肉が存在しています。平成17年3月現在で255銘柄が登録されています。これでは、あまりに多すぎて個別銘柄毎の特徴を覚えられませんが、一定の基準が設けられていますから、お客様の選択に役立つものと思います。
福岡県では以下の3銘柄が登録されています。
  1. 糸島豚
    糸島農業協同組合が出荷者で主な出荷先は福岡食肉市場、全農九州畜産センター。規格は「上」以上とされています。
  2. 国産もち豚
    全農が出荷者で、SPF豚(有害菌を除去した豚肉)です。
  3. 博多すいーとん
    全農が出荷者です。

SPF豚肉

豚を飼養するのに成長を妨げる有害菌がない環境で、豚はすくすく健康に育ち、生産性が良好です。有害菌を無菌する方法として帝王切開で子豚をとり出し、有害菌がない環境で飼養します。人にも感染するトキソプラズマ原虫やその他有害菌がないので、抗菌性薬剤の使用は極端に少なくなり安全です。
しかし、生で食べることは無いのでSPF以外の飼養が主流です。

差額関税制度

豚肉のみ、その輸入にかかる関税は、差額関税で課税されます。外国から豚肉を輸入する場合、基準価格(¥546.53/kg)以下であれば、部位に関わらず、如何に安く仕入努力をしても、基準価格と輸入価格との差額は関税という制度です。即ち¥300/kgで取引すれば、¥246.53/kgが関税と云う訳です。基準価格は、国内生産者を保護する観点から国際価格より遥かに高く設定されています。したがって、国内生産者からは当該制度が支持されています。
しかし、現実の輸入冷凍豚肉の国内流通価格は、すべて、基準価格を大きく下回る価格で取引されています。結果的には国内生産者の保護には全く役に立たない制度です。理由は、いくら安く買っても関税が多くなるだけだから、輸入業者は正直に申告せず、「基準価格以上で買った。」と偽りの申告をするため、実際の関税はゼロに近くなります(インボイスは基準価格―実際の価格=裏金(このお金をどうやって巧妙にマネーロンダリングするか?しかし、これがバレたら摘発されるが、なかなか解からないように出来るらしい。))。従って、関税が掛からない国際価格で輸入したことになり、¥300/kgで輸入の取引をしていれば、前述の方法で関税を逃れることができ、国内で基準価格を大きく下回る¥400/kgで売っても利益がでることになります。
このような輸入手法の豚肉を「裏ポーク」と呼称しています。三菱商事42億円の関税逃れをはじめ大手ハムメーカー、裏ポーク専門輸入業者等が摘発され、一時品不足になりましたが更に巧妙化する手口で回復しイタチゴッコです。現在も基準価格を大きく下回った相場で取引されています。今なお「裏ポーク」は、司直の捜査方法が解かって、更に免疫ができた一部の企業で盛んに継続輸入されているようです。差額関税制度上、正しく関税を払って輸入すると真のコストは、必ず基準価格以上になりますが、国内取引相場は、いつも大きく基準価格以下ですから、生産者は全く保護されず、正義が成り立たない不思議な世界です。この不正なシステムのおかげでハム・ソーセージの原料価格が安くなって、メーカーは潤っています。関係行政庁はこれが解かっていても(大手商社等への「税関OBの天下り」を守る為か?)制度を変える気配すらありません。三菱商事等を摘発したのは天下りの税関殿ではなく、天下りの無い警察だったとか。今なお、およそ8割が「裏ポーク」という事ですから、この差額関税制度を普通の関税制度へ日本ハムソー協会、沖縄ハムなどが、改正を強く訴えても「なしのつぶて」で、芯から悪い差額関税制度です。
しかし食品衛生的には全く良好で、大丈夫です。

▲このページの先頭へ

鳥肉の話

地鶏とは以下の条件を備えていること

  1. 在来種由来血液50%以上のものであって、出生の証明ができる雛を使用していること。
  2. 孵化から80日以上飼養していること。
  3. 28日齢以上、鶏が床面又は地面を自由に運動できるようにして飼育する方法であること。
  4. 28日齢以降1㎡当たり10羽以下で飼育していること。
表示の際は、通常の表示に加えて、「地鶏」の表示、父鶏母鶏の組み合わせ、飼育期間、飼育方法、生産業者の氏名などの表示が必要です。在来種とは、会津地鶏、伊勢地鶏、岩手地鶏、インギー鶏、烏骨鶏、比内鶏その他多数。

ブロイラーと地鶏の違い

地鶏が前述の条件を備えているのに比べ、ブロイラーとは、孵化後約52日間で鶏肉になるので、安価であり、地鶏より柔らかく、くせのない味です。

親鶏と地鶏の違い

親鶏とは、採卵目的に飼養された鶏で、その目的を果たしたあとも鶏肉となります。肉色は濃く、脂肪の色は黄色が強く、肉質は地鶏より硬いのが特徴です。硬いところから、飲食店、高速道路のSA、等でこれを地鶏或いは「ヤマクジラ」と訳の解からない表示をして焼いている光景を目にすることがあります。なお、親鶏は地鶏ではありません。

地鶏の味は、風味が強く、ほど良い硬さです。ブロイラーが約52日で肉になるのに比べて、80日、100日、100日以上と餌を与え続けるところからコストもかかりますが、その分、コクのある味が特徴です。親鶏はまた違う味となります。

▲このページの先頭へ

お問い合わせフォーム
パラパラミンチ製造機 「パラパラ君」 パラパラミンチ製造機 「パラパラ君」 岩田屋フードグループ 事業別売上推移 まちの駅ソーラー事業 採用情報 旧車会を行いました
会社情報
お問い合わせフォーム
ホームページ制作 福岡